セーラーマーズは、火野レイがセーラー戦士として覚醒した姿だ。セーラーチームとしては三人目の仲間で、原作では第三話、アニメでは第10話で登場した。火星を守護に持つセーラー戦士で、戦いの戦士、情熱の戦士などと名乗る事もあった。
コスチューム
セーラーマーズのイメージカラーは鮮やかな赤。
セーラーカラー、スカート共に赤色で、足元もセクシーな赤いハイヒールで決めている。胸のリボンは紫色だが、腰の後ろのリボンは赤色だ。
変身呪文
「マーズパワー・メイクアップ!」の掛け声とともに、幾つもの火の輪に囲まれていく変身シーンは、多くのセーラー戦士の中でも最も迫力があると言っても過言ではないだろう。
決め台詞はアニメ版が「火星にかわって折檻よ!」、原作が「ハイヒールでおしおきよ!」となっている。子供向けのアニメで「折檻」とは、いやはや、本当に色々と革命的な作品だ。
それも、原作版があまりにも過激だったため公募で決めたセリフ、と言う事なのだから、はっきり言ってスタッフも確信犯である。
戦闘能力
マーキュリーがスピードで相手を翻弄する戦士とするなら、セーラーマーズは火力で一気に攻撃するタイプ。必殺技の「ファイヤー・ソウル」は、気合いをこめた指先に発生させた火の玉を螺旋状に飛ばす技で、遠距離の相手にも使える。
その後も「ファイヤー・ソウル・バード」、「バーニング・マンダラ」など、火の力を存分に生かした数々の技を披露してくれる。
また、セーラー戦士としての必殺技以外では、レイ自身の霊能力を生かした「悪霊退散」など、神社のお札を使った攻撃もできるため、かなり戦闘バリエーションは広いと言えるだろう。
霊能力のおかげで、敵の出現を察知する能力が高い。
いち早く敵を見つけ、持前の火力で攻撃するところから、セーラーチームの戦闘隊長、軍神と呼ばれた事もあった。
が、アニメでは第二期以降、ギャグタッチの描写も増えてきたことから、高い戦闘能力が目立つことが少なくなった。
作中での活躍
プリンセスを守護する戦士として、窮地では身を呈した戦いぶりがよく見られた。
アニメ第一期、ぼろぼろに傷つきながらもセーラームーンを励まし、先へ進むよう促して命を落とす描写は、多くの視聴者の涙を誘うと同時に、ちょっとしたトラウマともなった。
セーラー戦士の中では副隊長的な役割を与えられているようだが、この設定もまたあまり生かされることなく終わっている。第四期以降はスーパーセーラーマーズとしてパワーアップした姿、必殺技を見ることができる。
必殺技
悪霊退散
レイ自身の霊能力を生かした、神社のお札を使った攻撃。
ファイヤー・ソウル
気合いをこめた指先に発生させた火の玉を螺旋状に飛ばす技。
ファイヤー・ソウル・バード
念入れしたお札をファイヤー・ソウルで焼き、炎の鳳凰ような式神を創り出す。破壊力そのものは元技と変わらないが、相手の攻撃を避けるように飛んで相手にむかって行く追尾型となっている。
バーニング・マンダラー
曼荼羅絵の炎で敵を爆破する。アニメでは指先から火で円環状を描いた曼荼羅絵を構えた両手に集中させ、焼きたての曼荼羅を八つの凄まじい炎のエネルギーリングに変えて攻撃する。
蛇火炎(マーズ・スネイク・ファイヤー)
プラネット・パワーで強化された技。顔の前で両腕をクロスした姿勢で、炎の蛇を呼び出し、相手を絡めとり、焼き焦がす。
マーズ・フレイム・スナイパー
破魔矢の形をした「マーズ・アロー」を使って相手を射抜く攻撃。
妖魔退散
実写版で使われた悪霊退散。
お札ハリケーン
お札を舞わせて相手を吹き飛ばす。それにしても適当なネーミングである。
ランニング・ファイヤー
アーケードゲームのオリジナル技。「激しい炎の星! 我が守護火星よ!」の詠唱と共に念を込め、真っ赤な火柱を生成し全速で疾走させる。
破邪炎舞脚
地面についた片手を軸に、回転しながら敵を蹴り飛ばす。
バーニング・ストーム
お札を頭上に挙げて巨大な赤い炎の竜巻を起こす技。
ファイヤー・ヒール・ドロップ
前方に高速回転しながらのかかと落とし。その際ハイヒールから火炎を発して焼きつくす。