美少女戦士セーラームーンのファンは日本を含め世界中にいるが、その多くが武内直子氏の漫画と、アニメを見てファンになった人たちだ。そのため、実はセーラームーンに実写版が存在している事を知っている人はそう多くない。
実写版「美少女戦士セーラームーン」は、アニメ放送と漫画連載が終了した1997年から6年後の2003年に放送が始まった。
全49回、放送期間は一年に及び、多くの放送局では土曜日の朝7:30からと言う子供向けゴールデンタイムに放送されていた。
いわゆる女児向け特撮ものである。
ストーリーは原作の第一部、ダーク・キングダム編を元にしているものの、あちこちにオリジナルの要素も見られる。アニメ版よりは原作に近い仕上がりになっている。
変更点
特に大きな変更点としては、変身前の戦士たちは皆日本人らしい黒髪で、変身すると髪の色が変わる設定になっている。
また、美奈子は普通の中学生からティーンに人気のアイドルへと設定変更されており、しかも終盤では持病が悪化して死亡してしまう。
シルバー・ミレニアムが滅んだのも、クイン・メタリアが直接手を下したのではなく、悲しみに支配されたプリンセス・セレニティが暴走して破壊したことになっていた。
総評
上記のような積極的な設定変更は、原作を知るファンの間でも賛否両論となっているが、現在でも敵に操られたダークマーキュリーなど、高い評価を得ているシーンも多い。
コテコテのファンなら一度は見て置いて損はないだろうが、ライトな層にはあまりお勧めできない内容である事は確かだ。