プリンス・デマンド

原作・アニメの第二期、ブラック・ムーン編に登場する敵のリーダー、それがプリンス・デマンドである。ブラック・ムーン一族を率いて地球へと襲来し、幻の銀水晶とプリンセス・セレニティを狙う。

プリンス・デマンドはある意味プリンス・エンディミオンと対になる存在であり、容貌はいかにも王子様然としている。さらさらの銀髪を少し長めに伸ばし、知的でクールな切れ長の目を持っている。

額にはブラック・ムーン一族のしるしである黒い逆三日月の紋章が浮かんでおり、部下に指示を出す際には常にクールな態度を崩さない。

経緯

プリンス・デマンドが現代の地球にやってきた経緯は複雑だ。元々は、ネオ・クイーン・セレニティが統治する30世紀の未来で、月の王国による支配を拒んで異星に逃れたのがブラック・ムーン一族の起源とされている。

プリンス・デマンドは、その指導者としてワイズマンと出会い、彼の予言(と見せかけた暗示・洗脳)によって次第に月の王国人を激しく憎むようになった。

やがて、プリンス・デマンドはネオ・クイーン・セレニティが治めるクリスタル・トーキョーへの襲撃を敢行。

たまたま銀水晶がスモール・レディによって持ち去られていたため、セレニティをクリスタル化させ、壊滅状態にまで追い込んだものの、スモール・レディに幻の銀水晶が20世紀へと持ち去られたことに気付き、侵略対象を現在に移した、という流れだ。

性格

普段はブラック・ムーンの根城から出る事はなく、弟であるサフィールらに指示を出すだけにとどまる。悪の司令官らしく、非情にも見えるが、実は30世紀の侵略時にネオ・クイーン・セレニティに一目ぼれしており、現代でうさぎを狙う事になった。

また、弟に対しても愛情深く、原作ではワイズマンに操られた弟の心を解放するためにその命を奪うエピソードがファンの涙を誘った。

作中での活躍

作中のほとんどではアドバイザーを名乗るワイズマンに利用されているように見え、他者の意思を操る事の出来る邪眼も与えられている。

が、実際には邪眼の力を利用して完全に洗脳される事は防いでいたようで、最後はワイズマンに毅然として立ち向かった。

しかし、弟を失った悲しみやセレニティへの叶わぬ思いから全ての世界を消滅させようと企み、セーラームーンによって打倒される。

アニメでは物語の終盤でワイズマンの意図に気付き、反旗を翻すが、ワイズマンの攻撃からセーラームーンを庇って死亡している。プリンス・デマンドは、一族への責任を負って翻弄されてしまった悲劇の皇子なのかもしれない。

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